日本刀 ¤ 刀 ¤ 吉田陸奥守吉兵衛綱重 延宝二年八月吉日 ¤
表/吉田陸奥守吉兵衛綱重 裏/延宝二年八月吉日
Katana /
Omote / Yoshida mutsu no kami kichibe Tsunashige
Ura / Enpo 2 nen 8 gatsu kichijitsu
- 長さ / cutting edge
- 70.6cm
- 反り / sori
- 1.5cm
- 目釘穴 / mekugi
- 2個
- 元幅
- 3.2cm
- 先幅
- 2.3cm
- 元重
- 0.7cm
- 時代
- 江戸初期 延宝二年(1674年)
- period
- early edo (1674)
- 国
- 陸前-陸奥(宮城県-青森県)
- country
- mutsu
- 刃文
- 互の目丁子
- hamon
- gunome choji
- 地鉄
- 板目
- jigane
- itame
- 帽子
- 掃掛けて返る
- boshi
- hakikakete kaeru
- はばき
- 金着一重
- habaki
- gold foil single
- 外装
- 黒石目地鞘金工拵・白鞘
- mounting
- koshirae and shirasaya
- 鑑定
- 日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書附
- Certificate
- [N.B.T.H.K] tokubetsu hozon token
- 正価
- 売却済
- price
- Sold
一見、虎徹と見紛うほどの出来で見るものを圧倒する綱重。本国は相州小田原で相州伊勢大掾綱廣に師事している。一説に相州綱廣は虎徹の師と云われ、これを肯定するなら綱重と虎徹は同門と言える。また田野辺氏の鞘書には、こちらも虎徹の師と云われる上総介兼重との関係を伺わせるとの一文があり、事実その鏨使いは非常に良く似ている。
本作は延宝年紀が切られた身幅豪壮な一振。練れた板目肌は地景入り、地沸も交じって力強い印象。互の目丁子刃文は細かく乱れ、写真には写しきれないが無数に入る長足が繊細で動きがあり、刃中も明るく冴える。帽子も焼き深く、総体的に健全。茎は生ぶで錆色も良く、年紀や吉田吉兵衛と個銘を入れるなど、普段見かけない入念作。若干鞘ひけなどがあるがこのままで十分。是非手にとって見て頂きたい一振で、鞘書にも稀少性と出来の良さを書き添えている。
拵は黒石目地鞘に黒革巻柄で渋く決める。鉄地真鍮雪花文様図鍔、赤銅桐図縁頭、表は山椒、裏に犬図の目貫。特別保存刀剣鑑定書附。
下記が鞘書の内容。
本作は延宝年紀が切られた身幅豪壮な一振。練れた板目肌は地景入り、地沸も交じって力強い印象。互の目丁子刃文は細かく乱れ、写真には写しきれないが無数に入る長足が繊細で動きがあり、刃中も明るく冴える。帽子も焼き深く、総体的に健全。茎は生ぶで錆色も良く、年紀や吉田吉兵衛と個銘を入れるなど、普段見かけない入念作。若干鞘ひけなどがあるがこのままで十分。是非手にとって見て頂きたい一振で、鞘書にも稀少性と出来の良さを書き添えている。
拵は黒石目地鞘に黒革巻柄で渋く決める。鉄地真鍮雪花文様図鍔、赤銅桐図縁頭、表は山椒、裏に犬図の目貫。特別保存刀剣鑑定書附。
下記が鞘書の内容。
同工一説ニ伊勢大掾綱廣門ト傳フ然レ共彼ノ茎仕立、鑢目及銘字ノ書風ヨリスレバ和泉守兼重・上総介兼重ト有縁ノ鍛冶ナル可能性高矣 本作ハ数珠刃ノ作域ヲ示候而(しかも)出来宜敷ク加エテ銘文に吉田姓ト俗名吉兵衛ヲ添エ延宝二年紀ヲ刻スルナド資料的価値モ高焉 平成二十四年四月 探山邉道識 花押(刀剣研究家・前刀剣博物館副館長 田野辺道宏氏)