日本刀 ¤ 脇差 ¤ 朝尊 - Japanese Sword TOMOTAKA -
表銘/朝尊 裏銘/天保四年十月日
Wakizashi / Tomotaka / Tenpo 4 nen 10 gatsubi
- 長さ
- 31.6cm
- 反り
- 0.4cm
- 目釘穴
- 1個
- 元幅
- 2.8cm
- 先幅
- 2.4cm
- 元重
- 0.55cm
- 時代
- 江戸後期 天保四年(1833年)
- 国
- 山城(京都府)
- 刃文
- 湾れ互の目
- 地鉄
- 小板目
- 帽子
- 尖って返る
- 茎
- 生ぶ
- はばき
- 赤銅一重
- 外装
- 楓蒔絵鞘桐紋拵・上白鞘
- 鑑定
- 喘喜堂(柴田光男)鑑定書
- 正価
- 売却済
刀身に彫りではなく「焼き」で梵字を表した、驚きを隠せない技法。当然の如く、刃文と同時に焼き入れをすると思われるが難易度の高さは想像に容易い。朝尊(ともたか)は南海太郎朝尊と呼び、生まれは土佐。文政ごろ京都へ上り、水心子正秀と東西の双璧と称されて、その高い技術と理論を多数の弟子へと伝えた。本作、平造りの体配で脇差というよりも寸延び短刀の風情。湾れ互の目刃文は匂口締まり繊細。地鉄は小板目肌よく詰み、表に七文字、裏に一文字の梵字を焼いている。帽子は尖って返り、その返りは2寸近い。状態の良い生ぶ茎で、独特のタガネは朝尊のそれ。思わず梵字ばかりに目がいってしまうが、地刃共に上手で欠点はない。拵も豪華極まりなく、あたかも楓の葉をそのまま埋め込んだかのような写実的な蒔絵鞘。朝露を表すかのごとき銀片を散らし、間を取る。金具は五三桐紋で、金地と赤銅の色味も良く、拵だけでも相当な価値がある。自信を持ってお勧めできる上作刀工の業は、是非手にとって拝見して頂きたい珍品極まりない優刀。研ぎ上がり、別途上白鞘入り。桐箱附。