日本刀 ¤ 刀 ¤ 表/肥前国住藤原忠広 裏/寛永十四年八月吉日 ¤ 上々作 ¤ 大業物
表）肥前国住藤原忠広 裏）寛永十四年八月吉日
Katana
Omote / Hizen koku ju fujiwara Tadahiro
Ura / Kanei 14 nen 8 gatsu kichijitsu
- 長さ / cutting edge
- 74.6cm
- 反り / sori
- 1.8cm
- 目釘穴 / mekugi
- 2個
- 元幅
- 3.0cm
- 先幅
- 2.2cm
- 元重
- 0.65cm
- 時代
- 江戸初期 寛永14年（1637年）
- period
- early edo (1637)
- 国
- 肥前（佐賀県）
- country
- saga
- 刃文
- 互の目丁子乱れ
- hamon
- gunome choji midare
- 地鉄
- 小板目
- jigane
- ko itame
- 帽子
- 掃掛けて小丸
- boshi
- hakikake te komaru
- はばき
- 金着二重
- habaki
- gold foil double
- 外装
- 黒呂鞘金工拵・白鞘
- mounting
- koshirae and shirasaya
- 鑑定
- 日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書附
- Certificate
- [N.B.T.H.K] tokubetsu hozon
- 正価
- 売却済
- price
- Sold
江戸初期の肥前刀を代表する肥前忠広。五字忠と称される初代忠吉の子で、名を橋本平四郎、後に新左衛門。父の忠吉没後、十九才で本家二代目を相続し、若くから非凡な才能を見せつけている。父忠吉が肥前刀の名声を得、忠広がそれを不動のものとした。
本作、二尺四寸六分のたっぷりとした長さに出色の出来映えを見せる優刀。忠広らしく姿格好がとても美しく、元幅と先幅のバランスもちょうど良い。小沸が密についた互の目丁子刃文は細やかに乱れ刃中も明るく、芋蔓刃を思わせるような太い沸筋と金筋が随所に働いて迫力がある。詰んだ小板目肌は一面澄み渡り、細かな地沸と地景が煌めき、忠吉譲りの肥前地鉄はすこぶる健全。長い生ぶ茎には注文打ちらしく貴重な寛永年紀を認めて、長寸を支えるために控え穴を打つ。
付属の拵は黒柄に黒呂鞘と無骨ながら、赤銅七々子地葡萄図鍔、金地秋虫草図縁頭、赤銅地牡丹図目貫と、上等な刀装具で誂えて大変飾り映えする。普段よく見にする忠広とは違う会心の一振。
上々作・大業物。特別保存刀剣鑑定書附。
