日本刀 ¤ 脇差 ¤ 無銘 尻懸
無銘 尻懸
Wakizashi
Mumei Shikkake
- 長さ / cutting edge
- 53.6cm
- 反り / sori
- 1.5cm
- 目釘穴 / mekugi
- 3個
- 元幅
- 2.8cm
- 先幅
- 2.3cm
- 元重
- 0.7cm
- 時代
- 鎌倉後期~南北朝期(約680年前)
- period
- late kamakura-nanbokucho (680 years ago)
- 国
- 大和(奈良県)
- country
- yamato
- 刃文
- 小丁子乱れ
- hamon
- kochoji midare
- 地鉄
- 板目に柾目
- jigane
- itame and mokume
- 帽子
- 焼詰
- boshi
- yakizume
- はばき
- 金着一重
- habaki
- gold foil single
- 外装
- 黒石目地鞘金工拵
- mounting
- koshirae
- 鑑定
- 日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書附
- Certificate
- [N.B.T.H.K] hozon
- 正価
- 売却済
- price
- Sold
大和の尻懸(しっかけ)は則長を祖とした一派の総称。奈良東大寺の裏手にあった尻懸という地名が、この派の呼称になったと云われている。この時代の大和鍛冶は僧兵の需に応じて鍛刀するため寺院の盛衰と運命を共にすることとなり、寺院の力が弱まった室町期に入ると多くの大和鍛冶は諸国へ分散していく。尚、東大寺の西門に住していたのが手掻派の鍛冶。
本作は綺麗な鳥居反りがやや深く、棒樋を掻き通して手持ちはとても軽い。淡い小足が無数に入った小丁子刃文が古さを感じ、刃中には金筋や砂流しが働いて繊細な動き。板目に柾目肌が交じる地鉄は地景が入ってよく練れて、刀身中央に小さな朽ち込みがあるが他は総体的に健全。古研ぎながら錆気はなくこのままで十分で、古刀ならではの古雅な地刃を堪能できる。時代物らしい細身の拵は石目地と磨きで段刻みを表した鞘が洒落ていて、黒笹浪の柄巻と相俟って品がある。金具もみな上品で飾り映えする。白鞘なし。保存刀剣鑑定書附。