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無銘 西蓮
Tachi /
Mumei Sairen
- 長さ / cutting edge
- 65.0cm
- 反り / sori
- 1.6cm
- 目釘穴 / mekugi
- 3個
- 元幅
- 2.9cm
- 先幅
- 2.25cm
- 元重
- 0.7cm
- 時代
- 鎌倉後期 文保頃(1317年)
- period
- late Kamakura (1317)
- 国
- 筑前(福岡県)
- country
- chikuzen
- 刃文
- 直刃
- hamon
- suguha
- 地鉄
- 柾目に杢目
- jigane
- masame and mokume
- 帽子
- 焼詰
- boshi
- yakizume
- はばき
- 金着二重
- habaki
- gold foil single
- 外装
- 青貝散らし鞘赤銅菊花太刀拵・白鞘
- mounting
- koshirae & shirasaya
- 鑑定
- (財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書附
- Certificate
- [N.B.T.H.K] tokubetsu hozon
- 正価
- 売却済
- price
- Sold
蒙古来襲により国難を味わった文永(1274)・弘安(1281)の役。弘安九年、またの来襲に備えるため博多談議所を設置し、西蓮らはその武将達の要望に応え鍛刀。筑前鍛冶の祖である良西(西蓮の父)の活躍期もちょうど弘安頃で、隣国から海を隔てて直ぐの筑前国には、防人としてこの親子が裏方を支えていた。本作、大和伝を忠実に守った上品な太刀。練れた地鉄は細やかな柾目肌を主体とし、杢目が交じって柔らかみを帯び、地景と共にうっすら映りも上がり大変古雅。細直刃は完全な匂い出来で、地刃共に西蓮の特徴が現れた典型作。帽子も辛うじて残り、大磨上の茎は錆色良く、当時は長寸だったのか生ぶ穴はない。「談議所西蓮」と切る在銘も存在するが、現存するほとんどが無銘。700年の歳月を経ているもの地鉄は健全で、当時の面影を保っていることは大変稀少。
飾り映えする上等な太刀拵は綺麗な青貝散らし鞘が目を引く。一作造りの赤銅金具は唐草と菊花紋を線象嵌で表して繊細な出来を見せ、保存状態も完璧で相当の価値がある。白鞘は珍しい白角で鯉口を守り、見慣れた上品な筆跡は本間薫山。研ぎも良く、後世大事に遺したい一口。特別保存刀剣鑑定書附。