日本刀 ¤ 脇差 ¤ 近江守助直 - Japanese Sword SUKENAO -
表銘/近江守助直 裏銘/寛文十年九月日
Wakizashi / Omi-no-kami Sukenao
- 長さ
- 51.7cm
- 反り
- 1.2cm
- 目釘穴
- 2個
- 元幅
- 3.1cm
- 先幅
- 2.4cm
- 元重
- 0.7cm
- 時代
- 新刀 寛文十年(1670年)
- 国
- 摂津(大阪府)
- 刃文
- 濤瀾刃(とうらんば)
- 地鉄
- 小板目
- 帽子
- 小丸
- 茎
- 生ぶ(茎尻切り)
- はばき
- 猪目透かし金着一重
- 外装
- 黒朱刷毛塗鞘脇差拵・白鞘
- 鑑定
- (財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書附
- 正価
- 売却済
荒海の波を表現したという濤瀾刃は助直の師、助廣が創始者。近江で生まれ、助廣の妹婿となり助廣の没後は津田姓を名乗って大阪鎗屋町で一門を統括。上々作・良業物で大阪新刀を代表する一人。本作は近江守を受領した年、三十一歳の作。身幅広く豪壮な体配で、華やかな刃文が一際目を引く。大阪焼出しで始まり、激しい動きを見せる濤瀾刃は鎬地まで達する勢い。沸も密に付き、飛焼きや太い金筋などまったく見飽きない。良く詰んだ小板目肌は疵気もなく清涼で、地沸も湧きあがり煌めくほど。帽子は小丸で返り深く、いわゆる大阪帽子と呼ばれる。貴重な寛文十年の年期が草書で掻かれ、錆色も良好な茎。地刃共に助直の中でも白眉の出来で、所持する喜びが味わえること間違いない。古いながら状態の良い拵が付属。黒に朱色刷毛塗りの変わり鞘。鉄地網代透かし鍔に、縁頭と小尻は四分一石目地三つ地紙紋。赤銅兜図目貫。小柄はなんと金無垢地板の松竹鶴亀図で、縁起の良さもこの上ない。この一風変わった三つ地紙紋は、徳川家康に仕える加賀小松城の城主、徳山家。拵も刀身に負けじと洒落ている。研ぎ減りほとんど無い健全無垢な姿は探してもなかなか見つからない。研ぎ上がり、猪目透かしの金着一重はばき付き。特別保存刀剣鑑定書附。