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無銘 波平
Tanto
Mumei / Naminohira
- 長さlength
- 26.6cm
- 反りsori
- 0.2cm
- 目釘穴mekugi
- 1個
- 元幅
- 2.5cm
- 先幅
- 2.0cm
- 元重
- 0.6cm
- 時代
- 室町初期頃(約600年前)
- period
- early muromachi (600 years ago)
- 国
- 薩摩(鹿児島県)
- country
- satsuma
- 刃文
- 直刃
- hamon
- sugu-ha
- 地鉄
- 綾杉
- jigane
- ayasugi
- 帽子
- 尖って返る
- boshi
- togatte kaeru
- はばき
- 銀無垢一重
- habaki
- solid silver single
- 外装
- 黒石目地鞘出鮫合口拵・白鞘
- mounting
- koshirae and shirasaya
- 鑑定
- 日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書附
- Certificate
- [N.B.T.H.K] hozon token
- 正価
- 売却済
- price
- Sold
月山を思わせる綾杉肌が目を引く肌物の短刀。平安時代から脈々と続いた波平一派は、大和伝を基調とした伝法を守り続け千年近くを同一流派として継続。大和から移住した正国から始まり、行安、安行、安正などと続き、江戸後期には一平安代などが台頭した。
尚、鑑定に於いて南北朝期を下らない作を古波平、南北朝期以降~室町中期を波平、中期以降~室町後期までを末波平と分類している。
本作は古い大和伝に多い冠落としの体配で、身幅を抑えた鋭利な短刀。小沸出来の直刃には綾杉の肌目が刃縁まで絡み金筋のような働きを見せる。地鉄は典型的な綾杉肌が元から先まで現れ、崩れた綾杉が部分的に表れる波平としては異例の出来映え。帽子は焼き幅があり尖り気味に深く返っている。
付属の出し鮫合口拵は現代の造りで、石目地鞘に縁頭は角を用いて状態は良好。時代目貫は赤銅地鶴丸図。
波平は大和伝を踏襲しながらも月山のような綾杉肌を鍛えることも知られているが、その中でも顕著な本作は、遠く離れた奥州鍛冶との交流を覗わせる貴重な一振。保存刀剣鑑定書附。