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刀装具【鐔】 素銅磨地雲気文 - Suaka migaki ji Unki mon -

【素銅磨地雲気文鍔】日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

縦/height 7.7cm 横/width 7.5cm 厚み/thickness 0.4cm 重量/weight 134g  正価/price 売却済-sold-

素銅地を磨き、鏨で思いのままに彫り進めたように見える雲気文。土手耳風に一円の線を刻み込み、下に二つ腕抜緒の小透かしを入れる。小柄櫃と腕抜緒には銀を着せるという一手間掛けた一枚。雲文には流雲・雲珠・飛雲・瑞雲・霊芝雲などその形状により多様な呼び名がある。これらはほぼ吉祥の兆しであり、おめでたい雲である。本作に描かれている雲気、これは史記の天官書や訓閲集に書かれる兵術に見える雲気のことであろう。甲陽軍鑑(第七 小笠原源與齋軍配奇特有之事)において、「軍配は宮(君/土)商(臣/金)角(民/木)徴(事/火)羽(物/水)の五つより分て見る。雲気、煙気、其外・・・」と記されるように、軍配とは戦にて軍を配すことであり、雲気を相して戦術を立てたのである。腕抜緒の小透しとあわせて、面白い鐔である。

後世にいう懸(手貫緒)は飾剣(註:飾太刀)に多く、兵仗の大刀では形式化した。懸は、使用の際に刀を取り落とさないためのものだが、奈良時代に盛行したものが、中世ではほとんどなくなり、打刀などにおいては腕貫緒(註:腕抜緒)に変化している。
このことにより腕貫孔のある鐔の実在と、その年代判定により使用した時期が推定される。一般に、鐔の棟方に一個または二個の腕貫孔があるものは古く、いちじるしく左右によるものは形式化した傾向があり、実用的でないとされている。
本間順治,佐藤貫一 監修「日本刀全集 第六巻 日本刀の風俗」p.136

手貫緒は飾太刀に実際についていることが多い。しかし腕抜緒の小透しがある鐔はまま見かけるが、実際にどのように懸けるのか例をあまり見かけない。そこで、分かりやすいように派手な紐で腕抜緒を通してみた。参考になれば幸いである。

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