Japanese Antique SAMURAI Sword and Fittings
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縦/height 8.2cm 横/width 8.1cm 厚み/thickness 0.35cm 重量/weight 112g 正価/price 売却済-sold-
鑑定/certificate 無銘 『京正阿弥』 日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書
極上の赤銅地を用いて淀の名所を描いた京正阿弥の逸品。城の石垣、橋、水車、塔等が描かれている。鑑定にある淀名所、淀という場所は桂川、宇治川、木津川と三つの河川が合流する三角州である。そこで水が澱むことから名付けられた地名であり、物資や人を乗せた船が行き交う重要な場所であった。徳川家康、秀忠の時代に築城された淀城には、城内に水を汲み入れるために直径九間(約16m)の大きな水車が二基、安永九年に発行された秋里籬島「都名所図会」淀の挿絵にも描かれ、京見物に来た人には見逃せない名所とされていた。
「淀川は五畿内第一の大河にして、六国の水ここに帰会す。(山城、近江、河内、伊賀、丹波、摂津)河水はつねに溶々としづかにながれて、難波津へゆきかふ舟は夜とともにたえまもなく、城郭の汀には水車ありて波に随ひ翻々とめぐる、領主の茶亭、橋上のゆきき美景、邃々として足らずということなし・・・」
また、文久三年、五雲亭貞秀の描いた錦絵「淀川八幡山勝景」にも本作に登場する名所、淀城の石垣、淀大橋、淀川水車、石清水八幡宮と描き出されている。名所風景というのはいつの時代も人気のあるものなのだと、この鐔を眺め今更ながらに思う。大変良い鐔である。保存刀装具鑑定書附。