日本刀販売・刀剣専門店【十拳-TOKKA-】

Japanese Antique SAMURAI Sword and Fittings

刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅地波に龍虎図鐔 - Shakudo ji Nami ni Ryu-Ko zu -

赤銅地波に龍虎図鍔 日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

赤銅地波に龍虎図鐔 日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

赤銅地しゃくどうじにこれでもかとめられた波は見事というほかない。残念ながら画像(写真)では表現しきれなかったため、ぜひ実物を見ていただきたい鐔である。
龍虎りゅうこは現代においても大変人気のある意匠いしょうである。 龍と虎、表象ひょうしょう事象じしょう。天と地を象徴するその勇ましさ、互いに一歩も引かない、同等の力。室町時代より龍虎図は戦国武士の士気しきを高める。一面に描かれた水流すいりゅうまとうのは龍だが、それを逆巻さかま波濤はとうにしているのは、虎がまとっった風であろう。龍の髭や目に施された金象嵌きんぞうがんがれほとんど残ってはいないし、龍虎りゅうこまゆ鼻頭はながしらなどり減っているところもある。それがまた時代じだいの流れと、愛情を持って使われてきたあかしなんだと考える。荒ぶる波と獅子に龍、躍動感やくどうかんあふれる意匠いしょうのはずが、なぜか時が留まったような静寂さを感じる一枚である。
周易しゅうえき
上経
乾下乾上
乾元亨利貞 けんおおいとおる ただしきろし
初九 潜龍勿用 潜龍せんりゅうなり もちうるなかれ
初爻 地中に潜んでいる龍。まだ動いてはならない

九二 見龍在田 利見大人 見龍けんりゅうでんにあり 大人たいじんを見るによろ
二爻 地上に上がった龍 賢者に相談することだ

九三 君子終日乾乾 夕惕若厲无咎 君子くんし終日しゅうじつ乾乾けんけんとし、夕べに惕若てきじゃくたれば。危うけれどもとがなし。
三爻 君子たるもの、終日努力してもまだ反省をやめない。そのようであれば、危うい地位であるが問題はない

九四 或躍在淵无咎 あるいはおどりてふちり。とがなし
四爻 飛び立とうとする龍 問題はない

九五 飛龍在天 利見大人 飛竜ひりゅう天にり。大人たいじんを見るにろし。
五爻 天高く昇った龍 賢者に相談することだ

上九 亢龍有悔 亢竜こうりょういあり。
上爻 昇りすぎた龍 降りようにも降りられない 慢心は危険 進めば後悔する

用九 見羣龍无首吉 群竜ぐんりゅう首なきを見る。吉なり。
この経(本文)について、文言(文言伝)ぶんげんでんにて詳しく解説している。龍虎が出てくる九五についてを抜粋する。
九五曰、九五に曰く
飛龍在天、利見大人、何謂也。飛龍天に在り、大人を見るに利しとは、何の謂いぞや
子曰、子曰く
同声相応、同気相求。同声相応じ、同気相求む
水流湿、火就燥。水は湿えるに流れ、火はかわけるに就く
雲従龍、風従虎。雲は龍に従い、風は虎に従う
聖人作而万物観。聖人作りて万物を観る
本乎天者親上、天に本づくものは上に親しみ
本乎地者親下、地に本づくものは下に親しむ
則各従基類也。即ち各々その類に従う也
九五きゅうごに「飛龍ひりゅう天にり、大人たいじんを見るによろし」とはどういう意味でしょう。
孔子いわく、「同声どうせい相応あいおうじ、同気どうき相求む」 水というものはうるおうたところに流れていくし、火は乾いたものに早く燃えつく。
龍があれば雲が起こり、龍の雨を降らせる働きを助け、虎があれば風がこれに伴い、より一層、虎の威を盛んにする。 これらみな同気相求どうきあいもとむである。
君子くんしが現れる時、万物ばんぶつのあるべき姿が照らし出される。
天に基づくものは上に親しみ、地に基づく者は下に親しみて、すなわち、各々その類に従うなり。

その難解さゆえ、様々な解釈そしてさまざまな教え・学問に取り入れられていった易。根源にある陰陽二元論(乾=陽=天 坤=陰=地など)。
淮南子えなんじ「天文訓」においては
とらうそぶきて谷風たにかぜいたるりゅうこぞって景雲けいうんあつまる
淮南鴻烈解えなんこうれっかいにおける淮南子天文訓の解釈には
とらは土物つちのものなり谷風たにかぜは木風きのかぜなり 木生於土きはつちよりしょうず ゆえ  虎嘯而とらうそぶきて谷風至たにかぜいたる
りゅうはみずなり 雲生水くもはみずをしょうず ゆえ 龍舉而りゅうあがりて景雲属けいうんあつまる属はなり
周易注疏ちゅうそにおける周易の解釈では
雲従龍風従虎者
龍是水蓄 雲是水気 故 龍吟則景雲出 是雲従龍也
虎是威猛之獣 風是震動之気 此亦是同類相感故 虎嘯則谷風生 是風従虎也
龍は雲を従え、虎は風を従えるとは、
龍、これ水たくわえ、雲、これ水気ゆえ 龍吟ずればすなわち景雲生ず。これが龍は雲を従えるなり。
虎、これ猛々しい獣、風、これ震動の気 これまた同類相感ゆえ、虎嘯けばすなわち谷風生ず。これが虎は風を従えるなり。

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