刀装具|鐔| 赤銅磨地源平合戦図鍔(敦盛最期)無銘『彦根』日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書附
- Syakudo-migaki ji Atsumori saigo zu Mumei『Hikone』N.B.T.H.K. Hozon Tosogu -
- 縦/height8.1cm
- 横/width8.15cm
- 厚み/thickness0.4cm
- 重量/weight128g
- 正価/price300,000円
- 鑑定書/certificate日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書/N.B.T.H.K. Hozon Tosogu
寿永三年二月七日須磨での出来事である。
激しい戦いが繰り広げられた一ノ谷。
源氏の武将、熊谷次郎直実は名のある武将の首を取り功名を得たいと、
一ノ谷で敗れた平家の者が助け船に乗るため現れるであろう海岸へと向かう。
そこで見つけたのは「練貫に鶴縫いたる直垂に萌葱匂の鎧(鎧の威のひとつで上から下へ次第に萌葱色を薄くしたもの)着て鍬形打ちたる兜の緒を締め、金作の太刀を佩き、二十四指たる截生の矢負い滋藤の弓持ち(24本の斑入りの矢羽根に藤巻の弓)、連銭蘆毛(白に灰色の丸い斑模様がある毛色、蘆毛の中でも身分の高い武将の馬)なる馬に金覆輪の鞍置いて乗りたる者一騎。」熊谷は、あれはまさに自分の求めている名のある武将であると、
沖の船を目指し海へ打ち入っていた武者に
「そこにおられるのは大将軍とお見受けいたす。敵に後ろをお見せになるとはお見苦しい。戻られよ。」と扇を高く上げ招けば、彼は馬を返し浜辺に戻る。
本作、平家物語でも人気のある巻第九より「敦盛最期」の一場面である。描かれているのは、後方からの矢や投石から身を守る指物の一つ、母衣を背負った騎馬武者二名。須磨の浜から沖に向かって馬を泳がせる平敦盛に対して、熊谷次郎直実が軍扇をあげている。
黒々とした良質な赤銅磨地を肉彫り地透かしで仕立て、金銀の色絵が施されている。写真では少し平坦に見えてしまうが、現物は波や松葉にも高低差があり、全体に奥行きがある良い彫り口である。無銘ながら彦根と鑑されたおすすめの一枚。彦根彫りの代表工は藻柄子宗典であり、赤銅肉彫透に松樹を配した和漢人物図と典型作である。日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書附。(鑑定書に記載の画題は「宇治川先陣図」であるが、裏に「敦盛最期」と訂正がなされている。
本作、平家物語でも人気のある巻第九より「敦盛最期」の一場面である。描かれているのは、後方からの矢や投石から身を守る指物の一つ、母衣を背負った騎馬武者二名。須磨の浜から沖に向かって馬を泳がせる平敦盛に対して、熊谷次郎直実が軍扇をあげている。
黒々とした良質な赤銅磨地を肉彫り地透かしで仕立て、金銀の色絵が施されている。写真では少し平坦に見えてしまうが、現物は波や松葉にも高低差があり、全体に奥行きがある良い彫り口である。無銘ながら彦根と鑑されたおすすめの一枚。彦根彫りの代表工は藻柄子宗典であり、赤銅肉彫透に松樹を配した和漢人物図と典型作である。日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書附。(鑑定書に記載の画題は「宇治川先陣図」であるが、裏に「敦盛最期」と訂正がなされている。