刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 朧銀磨地富士図鐔 - Oboro-gin migaki ji Fuji zu Tsuba -
- 縦/height6.7cm
- 横/width6.1cm
- 厚み/thickness0.4cm
- 重量/weight98g
- 正価/price売却済-sold-
朧銀磨地に片切り彫りでスッと描いた富士の姿。いつどこで見ても富士山だと分かるその形。裾野にそよぐ波間には小さな帆を張った小舟がちらほらと、漁をしているのだろう。松の木もちらほら。
さて裏を見てみよう。こちらは逆さに描かれた富士である。
逆さ富士で有名なのは葛飾北斎による富嶽三十六景四十二「甲州三坂水面」そして旧五千円札、現千円札の裏面に描かれている逆さ富士であろう。お札の逆さ富士は写真家の岡田紅陽氏の撮影した「湖畔の春」を基にデザインされたものである。
さて富士山とはなんだろう。ただの美しい山のひとつだろうか。いやそうではあるまい。風景の中に情が染み込み、風情となり情景となる。多くの日本人の心象風景として刻みこまれた特別な山である。 周囲の山を飲み込み吐き出しながら大きく均整の取れた姿に成長した。 尖りすぎてもなく、やせすぎてもなく、太りすぎてもなく。完璧な稜線。 宝永大噴火(宝永四年/1707年)を節目におおむね平穏な状態が続いているが、今もなお活火山である富士山。 現在の美しい姿を我々が見ることが出来ているのは大いなる偶然である。
さて富士山とはなんだろう。ただの美しい山のひとつだろうか。いやそうではあるまい。風景の中に情が染み込み、風情となり情景となる。多くの日本人の心象風景として刻みこまれた特別な山である。 周囲の山を飲み込み吐き出しながら大きく均整の取れた姿に成長した。 尖りすぎてもなく、やせすぎてもなく、太りすぎてもなく。完璧な稜線。 宝永大噴火(宝永四年/1707年)を節目におおむね平穏な状態が続いているが、今もなお活火山である富士山。 現在の美しい姿を我々が見ることが出来ているのは大いなる偶然である。
山部宿禰赤人 望不盡山歌一首并短歌
天地之、
分時従、
神左備手、
高貴寸、
駿河有、
布士能高嶺乎、
天原、
振放見者、
度日之、
陰毛隠比、
照月乃、
光毛不見、
白雲母、
伊去波代(伐)加利、
時自久曽、
雪者落家留、
語告、
言継將往、
不盡能高嶺者
反歌
田兒之浦従、
打出而見者、
真白衣、
不盡能高嶺爾、
雪波零家留
天地が分かれし時より駿河にある、神々しく、高く貴い富士の高嶺を、大空はるかに仰ぎ見れば、日の光も隠れ、輝く月の光も見えない。白雲も山にはばまれ、常に雪が降っている。富士の高嶺のことはいつまでも語り継ぎ、言い伝えていこう。
田子の浦を通って広々とした見晴らしの良いところへ出てみると、なんと真っ白に、富士の高嶺に雪が降り積もっていることよ。
田子の浦を通って広々とした見晴らしの良いところへ出てみると、なんと真っ白に、富士の高嶺に雪が降り積もっていることよ。