刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅七々子地八千代獅子図鐔
- Shakudo nanako ji Yachiyo Jisi zu Tsuba -
- 縦/height7.35cm
- 横/width7.1cm
- 厚み/thickness0.5cm
- 重量/weight147g
- 正価/price売却済-Sold-
上質な赤銅地に丹念に七々子を打ち、高彫色絵で堂々たる獅子の姿が描かれている。耳には金着覆輪、放射円状に画かれた松葉には金色絵が施されなんとも華がある。そして下生えには笹の葉を添え、新春を寿ぐ、松に笹に獅子というお正月に欠かせない吉祥、瑞祥文様の鍔である。獅子はその身に太陽の力を宿し、邪気を払う聖獣である。松は常緑で寿命が長く、神の宿る木といわれる。正月子の日に行われた「子の日の松」は千年の寿命を誇る松の若木にあやかった長寿祈願であり、このとき引く松は「二葉の松」とうたわれた。竹(笹)も松と同様に常緑であり、雪にも折れないことから縁起が良いとされ、松竹梅は歳寒三友と呼びあらわされる吉祥文様である。
江戸時代中期に詩がつけられたと伝わる八千代獅子。本作の雰囲気にとても良く似合うと思う。
世々は幾千代 八千代経る
雪ぞかかれる 松のふた葉に
雪ぞかかれる 松のふた葉に
いつまでも変わらぬ御代に生まれあらわし、笙の音色は幾千代八千代と響き続ける。豊年の瑞なる雪が常盤の松の二葉に降りかかりめでたいめでたい。
江戸時代中期に詩がつけられたと伝わる八千代獅子。本作の雰囲気にとても良く似合うと思う。
八千代獅子
いつまでも 変わらぬ御代に 合い竹の世々は幾千代 八千代経る
雪ぞかかれる 松のふた葉に
雪ぞかかれる 松のふた葉に
※尺八の曲を政島検校が胡弓に移し、藤永検校が三絃に移したものと伝えられる。替手は国山勾当による。