Japanese Antique SAMURAI Sword and Fittings
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縦/height 1.8cm 横/width 4.6cm 正価/price 売却済-sold-
役小角(624年伝-701年伝(710年説もあり)は飛鳥時代の人である。続日本紀によれば
文武天皇三年五月二十四日(699年) 伊豆に配流となる。
葛木山に住み、呪術に長けた人物であった。
しかし、妖言によって人を惑わすと弟子の広足に中傷され、遠流となる。
世に伝えて云う、役小角は鬼神を使役し、水を汲ませ薪を採らせ、
命に従わなければ、呪をもって之を縛ると。
丁丑。君小角流于伊豆嶋。
初小角住於葛木山。以咒術稱。
外從五位下韓國連廣足師焉。
後其能。讒以妖惑。故配遠流。
世相傳云。小角能使鬼神。汲水採薪。
若不用命。即以咒縛之。[続日本紀 巻一 紅葉山本 明暦三年]
山の多いこの日本で、山岳信仰(自然崇拝の一種)が生まれるのは当然至極。
役小角は呪術者としてよほど高いカリスマ性を持っていたとみられる。
世を去りてなお、自然崇拝から派生し、古神道・天台真言密教を習合させた修験道の開祖とされ、
望む望まないにかかわらず、大舞台へと祭り上げられている。
(仏教の日本伝来は百済の聖明王より釈迦仏と経典を贈られた552年と云われるが、その後
天台宗の開祖、最澄の生まれたのは766年、真言宗の開祖、空海の生まれたのは774年である。)
本作、素晴らしい出来の目貫である。役小角と見られる人物が、龍と対峙している図柄である。
大峰山で修行していた役小角がこの地の泉に龍の口と名付け、八大龍王を祀ったという(奈良県龍泉寺)
そんな役小角と龍を描いた一品なのではないだろうか。