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刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅地橘図(非時香菓ときじくのかくのこのみ)目貫
- Shakudo ji Tachibana (Tokijiku no kaku no konomi) zu Menuki -

赤銅地「ときじくのかくのこのみ」橘図目貫・鐔・縁頭・目貫・小柄

赤銅地に金象嵌きんぞうがんほどこされた柑橘系の実。金衣きんのころもとの別名を持つたちばなであろう。 時を定めずにいつも黄金色こがねいろかがやく木の実、非時香菓ときじくのかくのこのみ。 古事記によれば、垂仁天皇すいにんてんのうめいを受け、田道間守命たじまもりのみこと常世国とこよのくにまで採りにいった実である。 本居宣長は古事記伝にて「は夏よりなりて、秋を経て、冬の霜雪そうせつにもよくへ、又りて後も久しくへて腐敗そこなわれず、時ならぬころにも、何時いつもあるものなればなり。」と注釈を入れている。
紫宸殿ししんでんの前庭に植えられた左近の桜(梅)、右近の橘も有名である。現在の京都御所、平安神宮にも植えられている。 常緑の葉に金色に輝く鈴なりの実は、見るからに吉祥、よい兆しを放ち、長寿瑞祥、長生きの象徴としておめでたい樹のひとつ。そして不老長寿を願う吉祥紋となり、さまざまに意匠として取り入れられていく。お雛様の飾り、鏡餅の上の柑橘の実も元は橘である

古事記

真福寺本(一部古事記伝より)抜粋
又天皇 以三宅連等之祖名多遅麻毛理 遣常世國 令求登岐士玖能迦玖能木實 故多遅摩毛理遂到其國 採其木實 以縵八縵矛八矛將来之間 天皇既崩 爾多遅摩毛理 分縵四縵矛四矛献于大后 以縵四縵矛四矛 献置天皇之御陵戸而 擎其木實叫哭 以白常世國之登岐士玖能迦玖能木實持参上侍 遂叫哭死也 其登岐士玖能迦玖能木實者 是今橘也
古事記傳
校訂.乾 本居宣長 著 本居清造 再校 昭和5年版 参照
また天皇すめらみこと三宅連みやけのむらじおや、名は多遅麻毛理たじまもり常世国とこよのくにへとつかわして、登岐士玖能迦玖能木實ときじくのかくのこのみを求めしめたまひき。かれ多遅摩毛理たじまもりついにその国にいたりて、そのり、かげかげほこほこをもうてまうくる間に、天皇すめらみことはやかみあがりましぬ。ここに多遅摩毛理たじまもりかげかげほこほこを分けて大后おおきさきたてまつりかげかげほこほこ天皇すめらみこと御陵みはかの戸にたてまつりきて、その木の実をささげさけおらびて「常世国とこよのくにのときじくのかくのを持ちてまいのぼりさもらふ」とまうさく。遂に叫びおらびて死にき。その、ときじくのかくの木の実というは、これ今のたちばななり

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