刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅地双蟹図目貫 - Shakudo ji Sou Kei zu Menuki -
- 縦/height1.5cm
- 横/width3.2cm
- 厚み/thickness0.5cm
- 正価/price売却済-sold-
なんとも愛嬌のある顔立ちをした蟹の目貫である。赤銅地で象られた蟹は片方を金色絵で仕立ててある。我先にと急いでいるようだが、黒い蟹が金の蟹を足蹴にし、蹴られた金の蟹は痛そうに顔を歪め、なんと黒い蟹は舌を出しているようにも見えないだろうか。実際、蟹の口が甲羅にあるわけはないのだが、昔話の挿絵のようだ。
清時代末期まで行われていた中国の官吏登用試験。これはいわゆる官僚試験であるが、武官の試験を武科挙、文官を文科挙と云い、成績上位三名を「第一甲」「第二甲」「第三甲」と呼ぶ。殿中でこの三名を発表することを「伝臚」という。 この「甲」から甲羅、蟹と通じ、蟹は「科挙合格」の象徴となる。更に、伝臚の臚が芦に通じ、蟹と芦の組み合わせを「一甲及第」と呼び、これは千辛万苦して試験に合格したことを表す立身出世を願った図柄である。
本作も、面白い顔をしているが、実は競争相手と切磋琢磨している姿なのかもしれない。
清時代末期まで行われていた中国の官吏登用試験。これはいわゆる官僚試験であるが、武官の試験を武科挙、文官を文科挙と云い、成績上位三名を「第一甲」「第二甲」「第三甲」と呼ぶ。殿中でこの三名を発表することを「伝臚」という。 この「甲」から甲羅、蟹と通じ、蟹は「科挙合格」の象徴となる。更に、伝臚の臚が芦に通じ、蟹と芦の組み合わせを「一甲及第」と呼び、これは千辛万苦して試験に合格したことを表す立身出世を願った図柄である。
本作も、面白い顔をしているが、実は競争相手と切磋琢磨している姿なのかもしれない。