刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅地弓に空穂図目貫 - Shakudo ji Yumi ni Utsubo zu Menuki -
- 縦/height1.3cm
- 横/width3.5cm
- 厚み/thickness0.4cm
- 正価/price売却済-Sold-
赤銅地で弓と空穂を象った目貫。空穂とは矢を入れるための道具であり、雨などで矢羽が濡れるのを防ぐ。鉄砲が伝来し、織田信長が鉄砲隊などを組織し戦に投入するまでは弓は最強の武器であった。それゆえ、弓馬とは武士のたしなみとしての弓術、馬術はもちろん剣術など武芸をいう。江戸時代元和元年(1615)に発令された武家諸法度(元和令)の第一条にはこのようにある。
徳川幕府が武士に課した文武両道の修練である。どちらが欠けても人は動かない。平和であっても万が一に備えることを怠らず、刀装具には弓や馬などの意匠を見ることが多いが、武士の道徳、武士道を表した図柄なのかもしれない。
- 一
- 文武弓馬之道専可相嗜事 文武弓馬の道、専ら相たしなむべき事。
- 左文右武古之法也 不可不兼備矣 文を左にし武を右にするは古の法也。兼備せざるべからず
- 弓馬是武家之要枢也 弓馬は是れ 武家の要枢也。
- 号兵為凶器、不得已而用之 兵を名づけて凶器となす、やむを得ずして之を用ふ
- 治不忘乱、何不励修練乎 治まれども乱を忘れず、なんぞ修錬を励まさざらんや。