日本刀販売・刀剣専門店【十拳-TOKKA-】

Japanese Antique SAMURAI Sword and Fittings

刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 赤銅地烏梟図目貫 - Shakudo ji Karasu Fukurou zu Menuki -

日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

上質な赤銅地にフクロウとカラスの姿。梟には緋色銅が象嵌され、金象嵌された烏と銀象嵌された烏。羽の一枚一枚まで丁寧に彫りが施された逸品である。
フクロウとカラスは仲が悪い。その仲の悪さはなんと紀元前3,4世紀にまとめられたとされる古代インドのジャータカという物語のなかで語られている。物語を簡単にまとめると、 昼間はカラスがフクロウを殺し、夜はフクロウがカラスを殺す。カラスとフクロウがお互いに敵意をもって争っているのはいつからか尋ねると 「昔、人々は王を選んだ。獣たちも王を選んだ。魚たちも王を選んだ。我々鳥も王を選ぼう!といって鳥たちは山頂に集う。 その結果、あるフクロウが選出されたのだが、一羽のカラスがそれに反対する。 「私はフクロウが王になるのは好ましくありません。怒っていない時の彼の顔を見てください。怒った時はどのようになるのでしょうか」 カラスはそう言うと空へ飛び立った。フクロウも飛び上がってカラスを追う。それ以来両者は互いに敵意を抱くようになったのである。鳥たちは金色のガチョウを王に選んで解散した。 というわけである。
猛禽類である梟は基本的に群を作らない鳥だそうだ。一方のカラスは群で生活をする。夜行性の梟が昼間カラスの縄張りに入ると、烏は疑似攻撃(モビング)という威嚇行動を起こす。普段は弱い方の鳥が群で捕食者を追い立てるのである。
本作、長谷川等伯の烏梟図を彷彿させる、カラスにモビングされているフクロウの姿である。やかましく鳴き立てている様子が真に迫った目貫である。

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