日本刀販売・刀剣専門店【十拳-TOKKA-】

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刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】 朧銀磨地蟷螂の斧図縁頭- Oborogin migaki ji Toro no Ono zu Fuchi&Kashira  -

【朧銀磨地蟷螂の斧図縁頭】日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

朧銀磨地で、頭には蟷螂かまきりを縁には車輪を描く。蟷螂の斧とうろうのおのという故事が由来の画題。本作、蟷螂の腹や目に施された金象嵌は黄味が強く目を引き、縁に描かれた車輪の傍らに生える草には青みがかった金象嵌が朧銀地となじみ密やかな雰囲気を醸し出す。

蟷螂の斧 故事成語(『淮南子』人間訓、『韓詩外伝』巻八)
斉荘公出猟 有一虫 挙足将搏其輪 問其御曰 此何虫也 對曰 此所謂螳螂者也 其為虫也 知進而不知却 不量力而軽敵 荘公曰 此為人而必為天下勇武矣 廻車而避之 勇武聞之知所尽死矣
最後の一文は「勇気と武術を持つ者はこの話を聞き、力及ばずとも死力を尽くして戦わなければならないときがあることを知った」である。いくつか出典のあるこの蟷螂の斧。否定的な意と、肯定的な意のいずれにも使われる故事ではあるが、『淮南子』と『韓詩外伝』では肯定的にとられている。
本作、そんな勇ましい画題の割にどこか長閑である。大きく愛らしい瞳のかまきりは特に車輪に向かう様子ではない。車輪の周りには草が生え、長いことうち捨てられたままなのであろう。戦のない平和なときをあらわしているような縁頭である。

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